俺はSTEAM育児とお菓子作りで家族からの評価を上げたい

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人は他人の意見なんか聞きたくなく、聞きたいのは他人の体験だけ

 

 

しばらくブログを更新していなかった。

 

原因はひとつ。他の業務で書くことが多かったから。忙しくて時間がなくても、書く作業が少なかったら書きたい気持ちは出てくる。ここのところブログを書くような頭の使い方をして書く作業が多かったので、ちょっとお休みしていた。

 

それはそれとして。

 

 

最近「いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)」という本を読んだ。

 

自分は、普段ビジネス文書だとか論文作成法とか、そういう文章法を読むことが多い。だが、この本はネットの記事だとか、ブログの記事を書くのに適している。非常にライトな口調で、「読ませる記事」の書き方について説明した本である。ブログの記事向けとは言え、普段のメールやプレゼン、報告書にも役立つのではないかと感じた。 

 

主張も明快であった。その中でも、「ひとは他人の体験だけを聞きたがる」という主張は、当を得ている。

 

自分がパワポを使ってプレゼンをしても、聴衆にとって耳障りがいいのは「体験談」を挟んだ時だ。「自分も同じような場面で、こういう経験がありまして~」と言うと、人は話をよく聞いてくれている気がする。説得力も増す。ひょっとすると、議論が強い人というのは、この辺りも意識しているのではなかろうか。

 

だが、何もかも自分の体験にもとづいて説明するのは難しい。だからこそ、体験に準ずる、「実感」や「直観」を大事にしなければならない。上滑りするような「考え」では、何も伝わらないし、誰も聞いてくれないのだ。

 

文章は、人を変えるために書かないと意味がない。

すべての文章は、人を変えられたときにだけ、文章として意味を持つ。人を変える可能性があるかどうかは「逆説的なタイトルがつけられるか」どうかでわかる。発想は、つねに「内側」から。公的な発想から発言しない。発想は直観でしか得られない。直観を得るためには、いつも、いろんなものの存在に疑問を向けていること。(P215)

人を変える可能性がある文章というのは、だいたい、書いている人が「自分の驚きを伝えようとしているもの」であることが多い。エッセイなんかはその典型です。ある出来事、もしくはある話によって、自分が驚き、自分が変わったと感じ、それを人に伝えようとする。その心持ちが根幹にあれば、ちゃんとした文章になる可能性がある。(P55)

何を書いてもいい文章を書くとき、何を書くか。それは自分の話である。あなた個人の体験から生まれた何かの感想である。あなた個人の疑問である。あなたが感じたきわめて個人的な風景である。(P65)

まず、熱を持って、プライべートな心持ちから発して、どんどん内側のものを出して書くとこから始まる。でも、いったん書き終わったあとに、冷静になった自分によってチェックを入れ、わかりやすいように直して、仕上げていった方がいいのだ。(P77)

社会正義は、とにかく人をげんなりさせる。社会正義はを語るのは「逃げ」である。逃げちゃだめだ。みんな、文章を書くことによって、もっと、傷つくしかない。つまり「社会で悪いとされているところを無難につっこむ」のではなく「世間ではどう言ってるのか知らないけれど、私は変だとおもう、(おもしろいと思う)」というものを何とか見つけ出して、提出し続けるしかない。(P82)

 

 

また著者は、何かを調査する際には「仮説」を必ず立てろという。

 

そして、仮説は、実感や直観から生まれるのである。本を読むときにもこうありたい。「この本は、XXなことを主張したくて書いているのでは?」という考えを持って読む。そうすることで、知識として残りやすい。

 

企業の診断を行う時も、同様のことが言えよう。

 

必ず仮説をたて、調査によって証明する。そしてその仮説をたてるために、実感や直観を大事にする必要がある。実感や直観を働かせるためには、「粘り強さ」が必要である。いつも企業診断の事を考え、考え続ける人に、実感や直観が下りてきて、そして仮説が立てられるのだ。

 

すべての「調べものをするときに、とても大事なポイントである。…まず何よりも仮説を立てる。そのあと調査。仮説とは「予想される結論」です。だから、まず結論を考える。その結論を証明するために調査をする。「調査をして、それを集計すれば、新しい何かが見つかるだろう」という考えを、とにかく即座に捨ててください。(P87)

 

ケプラーは、まず先になんか変、と思ったのである。…なんとなく感じた「仮説」を立てて。それをあとから地道に証明していくのである。仮説はいきなりおもいつく。証明は地道にやっていく。まず「なんか変」とおもうところから始まる。(P98)

発想は努力ではたどりつけない。でも粘らないと新しい発想は生まれない。ひらめきは、どうしても偶然性に支配される。でも、常にひらめこうとしている人にしか訪れない、ということである。(P103)

 

 

とまあ好き勝手述べた。どこまで正しいかは分からない。だが、たまにはこういった別業界の文書作成法を読むと、得られることも多いなと思った、という話。

いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)

いますぐ書け、の文章法 (ちくま新書)