診断士のキモは事業の「見える化」
中小企業診断士の試験勉強をしていると、時に考える。
このような問題を解いて、何の意味があるのだろうか?と。与件文を見ても、いやいや問題とか課題とか明らかじゃない?と思うこともないことはない。(とか言って落ちたわけだが)
しかしながら最近、診断士のキモは、事業の「見える化」ではないかと考える。
現状把握と言ってしまえばそれまでだが、強みや弱みを整理し、その要素を明らかにする。客観的に事業を把握し、分析し、誰に対しても理解できるような形で提示する。
そのような能力が診断士試験では求められているのだろう。
なぜ、「見える化」なのか
では、なぜ「見える化」が必要なのか。
1つには、経営者自身が、日々の業務に邁進して現状を整理しきれていない場合がある。与件文を見ても、状況が整然として述べられているのではなく、現状がツラツラと語られているだけである。問題や課題について述べられるところもあれば、機会や強みについて触れられるところもある。それらの情報や要素をくまなく拾い出し、整理して「見える形」にすることが、まず第一に求められているのではないだろうか。
さらに、診断士の役割は「かかりつけの医者」のようなものである。つまり最初の企業診断を行い、どこに問題があるか、どういう処置を取ればいいか大凡を把握した上で、専門医への協力を仰ぐ。ここでいう専門医とは、法律分野、税務分野、資金分野などが考えられる。
また時には定性分野の情報を、定量分野に落とし込むことも重要であろう。昨今の診断士試験の問題を見るに、グラフの読み取りなんかも求められることがある。この能力も重視されてきているのかもしれない。
【第2回】自分の体験を活かした事業承継支援|中小企業診断士の広場|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]
どうすれば効率よく「見える化」できるのか
では、どうすれば効率よく「見える化」ができるのだろうか。
診断士なら、「フレームワークの活用 」が一番に上がるだろうか。SWOT分析やらPPM分析やら。実際、自分もそう思う。そう思うのだが、使いこなせているかと言うとどうもそれは怪しい。
ということで最近自分が考えているのは、ノートの活用である。既にフレームを設定したノートを自分で作っておき、そこに与件文の要素を落とし込んでいく。どこかの予備校がやってすおなテクニックであるが、自分もこれを特訓・練習している。
実際にノートを使って学習なり分析をすると、思考の活性化にも繋がって非常に良い。単純に試験に合格するためだけではなく、思考をより深めた形で施策を提案できるようになれる気がする。
せっかく試験をもう1回受けられるのだから、合格するためだけではなく、診断士としての能力を上げられるような形で勉強していきたいものである。