「ダイレクト・レスポンス広告を使って高額商品をバンバン売る方法」という本を読んだ。本の名前はどうかと思うのだが、内容はDMを作る上で非常に参考になるものだった。
「ダイレクト・レスポンス広告」を使って高額商品をバンバン売る法 (DOBOOKS)
- 作者: 辻壮慈(「辻」は1点しんにょう)
- 出版社/メーカー: 同文舘出版
- 発売日: 2018/01/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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中小企業診断士や士業で独立した場合、営業をかけなければならないであろう。診断士は先輩診断士や勉強会からの紹介という手があるのだが、DMという手段を覚えておいて損はない。
1 DMを作成する上で抑えておくポイント
大きく言うと、2点ある。
(1)RSN
RSNは、Research、Select、Notの頭文字をとったものである。
要は、ターゲットを明確にし(誰で、どこに住んでいて、何に悩んでいる人か)、目的を絞る(何を売りたいか、何を伝えたいか、何をしてほしいか) ということ。そして、DMを受ける客は、DMなんて見たくもないし、見ても内容を信じないし、動きもしない、ということを肝に銘じて作成すること、である。
このため、DMで訴求するポイントは1つに絞るべきだし、動きやすい内容で(小冊子を無料プレゼント等)、次に何をすれば良いか明らかにする(問い合わせ方法を簡素化)ことが重要である。
(2)お客の心理
最近のお客というものは、契約をするには「納得感」が必須だという。つまりネットで情報を調べるのが当たり前の時代なので、自分で情報収取して、納得するまでは契約をしない。このため、お客様が「どうすれば納得するのか」と考えて、戦略をねって動くべきだ。小冊子を送るなど、その一助となるものである。
2 DMを作成するテクニック
DMは主に5つのパートから構成される。
(1)アイキャッチ:写真。カメラ目線の子供の写真など、目を引くものが必要。受け取った人が「おっ?」と思い、「タイトル」を読ませることが、アイキャッチの目的と認識すべし。
(2)ヘッドコピー:興味を引くタイトル。「〇〇できる方法」や質問形式で、数字を入れて、客の行動を否定するようなものだと印象に残る。これは、本文を読ませることが目的と心得るべし。
(3)ボディコピー:相手の関心をひき、納得感を与える文章。特にデメリットを伝えると、人は無条件に信じる傾向がある。そしてデメリットや不安を伝えつつ、小冊子を読めば解決する、という方向にもっていく。その他、「お客様の声」などを加えることで、信用度がアップする。
(4)オファー:(3)であおった不安や疑問に対する解決方法を提示する。それは小冊子の提供であったり、電話での無料相談であったり。このあたりは知恵を絞る必要がありそう。
(5)アクセス:「今すぐ、お電話ください!」というようにやるべきことを書く。また連絡方法は複数書いた方がよく、「数量」と「期間」を限定した特典も付けると良い。
この他、DMを作成する上でのポイントはまだまだある。
・なんでもよいので、「ナンバーワン」という言葉を入れる。
・不条理な真実やデメリットを載せる。
・好きな人、大切な人に「何かを売る」つもりで各。
・客の視点で書く。
・見直す時は、「インパクトがあるか」「わかり易いか」、そして「フロー(流れ)が自然かどうか」の点で見る。綺麗な流れとは、ヘッドコピー→サブヘッド→本文→オファー→問い合わせ方法、が綺麗になっていることを言う。
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普段DMを作ることなど全くないのだが、この本を読むことで、どういう風に作ればいいのかイメージが湧いた。実際に自分が読む際には、改めて読み直したいと思う。
ちなみに士業という幅広い文脈で独立の本を読むと、診断士以外の士業の方が営業を重視しているイメージがある。行政書士や税理士など。やはり診断士は、新規開拓よりも紹介といった形での営業の方が主流なのかもしれない。