診断士の試験勉強をして、一番良かったと感じるのは、
物事を「多面的に」見られるようになったこと。
何か問題や報道を見ても、3CやPEST等を通じて考えられる。
過去・現在・未来という時間軸でも考えられて、
何かしら意見を求められても答えられるようになった気がする。
さらに、この能力があると独立には良いのだろうな、と感じるのが
「交渉力」である。営業力もこの交渉力に含まれると考えている。
ということで最近読んだのが以下の本。
交渉する上で重要なポイントを、ケーススタディのようなものとともに紹介している。
学んだポイントとしては以下のとおり。
・常に「相手のメリット」を最優先に考える。「自分の都合を分かってもらおう」という姿勢では話さない。このため、相手の主張をよく聞く事が重用。その上で冷静に分析し、カウンターとしての提案を行い、粘り強く伝えていく。
・交渉は事前準備が8割。相手が持ちうる選択肢を洗い出し、その中で自分が提案するものが、最もメリットだと分かってもらう。相手自身が、選択肢に気づいていないことも多い。もしも他に価値がある選択肢があるならば、別のオファーをするなどして、その構造を破壊する。
・スタート地点も意識する。例えば何か謝罪に行くとき、「謝罪による責任」という論点にするのか、「提案した対策の内容」にするのか。
・会社で働くことは、すべて交渉である。付加価値を伴なうビジネスは、交渉である。
・その他、非合理な面でも相手を分析する。ランクに弱い人間なのか、「自分を重要と思われることに弱いのか」、どういう言葉遣いに弱いのか。交渉はオセロのようなものである。しっかりと相手の情報を引き出した上で、最後に勝つように心がける。
診断士になって、正論としての提案をしても、相手が承諾するとも動くとも限らない。多面的な思考で生み出した提案内容を相手に受け入れていくため、こういった交渉力を磨いていきたい。