中小企業診断士になると、会社の業務改善に向けての助言もする(はず)。
その際、業務効率に向けて課題分析し、そのソリューションを考案し、現場に適用するにしても、社員のモチベーションを重視しなければならない。
という事を、以下の記事を読んで改めて思った。
この記事では、業務改善で社員のやる気を奪う法則を7つ紹介している。
自分としては、以下の点が重要かと思った。
- 現場を重視する。トップダウンの改善だろうと、社員に配慮する。
- 時間外に活動はしない。定時後にミーティングはもってのほか。
- 業務改善、効率化の結果、個人の成果は上がっても、チーム全体の成果が上がっていない事がある。
至極もっともである。
外部から業務改善を行うことになろうとも、以上の点は忘れずにいたい。
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ちなみに業務改善に関する改革については、社内から反発が来ることも多いのではないかと思う。「V字回復の経営」という本は、企業再生に関するストーリーを扱っているが、その本でも反発組と対決した状況が記されている。
すべてのプレゼンが終わり質疑の時間が来たとき、この管理職はふんぞりかえって座った姿勢のまま、あごを出し、とんがった口調で発言した。
「『勝ち戦の循環』とか、『戦略不在』とか…何だか知らないけど…そんなのは問題の本質じゃないでしょう」(P302)
自分が実際にその場にいて言われたら、実にイヤになる情景だ。
改革する上では、社員のやる気を重視しなければならないが、それには限度がある。戦わなければならない時もある、ということを教えてくれる。この本でも、このような意図的な反対行動が現れたら、「食うか、食われるか」の修羅場に突入する可能性が出てきた、と指摘している。
ちなみにこの管理職の挑発的な発言に対し、改革側は怒声を張り上げ、相手を黙らせることとなる。そのあたりの内容は長いので割愛するが、この本は中小企業診断士や経営コンサルタントを目指す上で、示唆に富む。一読をお勧めしたい。
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業務改善や改革等、変化に対する逆風は避けられない時もある。
また、対処方法も様々であり、決まりきった回答はない。
だからこそ、「必ず改善や改革を成功させる」という気迫を持つこと、が何よりも大事なのではないかと思う。
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