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「ディアゴ系男子」という言葉とデアゴスティーニの戦略

 

 

最近、twitterで「ディアゴ系男子」という言葉を見た。

 

自分が見たtweetは初出がどれなのかわからなかったので引用は避けるが、様は「ディアゴ系男子=最初だけ優しい人」を意味し、気をつけろということである。

 

ディアゴスティーニの創刊号は付録も手厚く、価格も安く大盤振る舞いである一方、すぐに価格はもとに戻り、付録も普通になっていくから来ているようだ。最近tweetで見たが、2012年ころには既に存在したつぶやきのようだ。

 

しかもよくみたらKindle版も出ているんだな。付録はどうやっているんだろう? 

日本の城 改訂版 創刊号

日本の城 改訂版 創刊号

 

 

 

このようにちょっとギャグとして使われたデアゴスティーニだが、マーケティングの戦略としては非常に評価が高かった。学ぶことも多そうなので、軽く調べてみた。

 

そもそもデアゴスティーニ社はイタリアの会社だが、出版社売上高ランキングでは、日本の集英社よりも上回るという。単純にすごい。

 

では、デアゴスティーニマーケティング戦略は、どういった特徴があるのか。

 

第一に、宣伝の効率化である。

デアゴスティーニは、創刊号~2回目くらいを重点的に宣伝すればよい。というのも途中から購入を開始する人は、まずいないからである。また号数を重ねるごとに、売上を踏まえて予測を立て、発行数を減らしていくことができ、在庫にも無駄がない。

 

第二に、購入の継続のしやすさである。

一般的に、人は自分の労力をかけて作ったものを高く評価する。(これを「イケア効果」というそうだ)。デアゴスティーニの付録も、時間をかけて、労力をかけて作成するものである。人は、その付録に高い価値を見出すであろう。さらに一般の市場に出回っていないのだから、その稀有さも価値を押し上げてくれるに違いない。

 

さらに途中まで継続して購入した人は、「ここでやめると埋没コストが発生する」と考え、止めることができない。これをコンコルド効果という。さらにトータルで高い金額を支払って商品を手に入れるにしても、分割払いということになり、人はそこまで高い金を払っていないと錯覚するものである。

 

 

とまあざっと書いてみたが、ネットにはまだまだデアゴスティーニの戦略を紹介する記事が多かった。非常に合理的で、行動経済学にかなっているという。中小企業診断士の試験勉強の上でも、知らない戦略とか紹介されていて面白かった。

 

なお、「ディアゴ系男子」は最初だけ優しいから気をつけろ、という論調が出回っているわけだが、実際に「ディアゴ系男子」君は、非常にマーケティングの才覚があるのかもしれない。

行動経済学まんが ヘンテコノミクス

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