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経営コンサルタンティングに対する2つの姿勢と、やってはいけない思考法

 

 

経営コンサルティング 第4版」という本を読む。

 

改めて読むと、なかなか示唆に富んだ書物である。2004年に発行されたものであるが、今読んでもあまり古臭さを感じない。経営コンサルティングに関する全体像のようなものが説明されており、診断士試験合格後でも読むことをお勧めできる。

診断士試験そのものに直結するフレーム等は扱っていないが、知識ベースとなりがちな中小企業診断士試験の補足資料として、非常に価値がある本だと思う。

 

 

以下、気になった部分をメモしておく。

われわれは、コンサルティングの2つの主要な流れのかなり深い分極化を目撃しているかもしれないという一連の兆候がある。

(1)1つの流れは、ますます標準化ならびにコモディティー化されたシステムやツールの創造とそれらの大勢のクライアントへの普及にかかわるもの。

(2)もう1つの流れは、管理者が、新しく、変化し続け、しばしば予想することが困難な傾向・状況・課題に対処することを助力するもの。これらの傾向・状況・課題とは、企業やその他組織のさまざまな次元や、経済的・社会的・制度的・政治的・その他の環境との企業との接点に関するものである。

 

1つ目は、最新のITサービスやビジネスサービスの熟知とクライアントへの導入を意味するのではないかと思う。中小企業施策等のスキームも含まれよう。

これを見越し、一次試験には「経営情報システム」と「中小企業経営・中小企業政策」を含めているのかもしれない。特にITサービス(特に業務上関係するようなソフト)情報については、アンテナを高くしておかなければならない。

 

2つ目は、中小企業診断士コンサルタントとして肝となる能力であろう。業務を実施する企業が認識・予測するのが難しい問題や課題を発見し、その解決策を提示する。ブレークスルー的かつメタ的な思考で、フレームワークを駆使することが、ここで求められる。「企業経営理論」や「運営管理」、さらに二次試験の能力は、ここで活用されるのであろう。

 

 

そして、やってはいけない思考法としては以下が参考になる。

狭いコンサルティングのアプローチ、すなわち問題点に焦点をあわせ、データ収集から着手し、他人を模倣し、まず実行可能な解決策を持ち出し、他人を関与させることは、それぞれがまた問題を派生させていく。これらのアプローチは費用と時間の超過、解決策の早期陳腐化、資源の浪費、コンサルティングプロセスの再構成を招く結果に終わっている。 

このようにコンサルタント中小企業診断士は、問題に集中して、他人や前例を模倣することは、やるべきではない(無論、他人や前例を参考にすることは必要であろうが)。常にメタ思考で、効果的に問題を解決する姿勢を保つことが重要である。

 

この他、クライアントとの関係やコンサルタントとしてのマーケティング手法などについても書かれており、時間をかけてゆっくりと読みたい本である。

経営コンサルティング 第4版

経営コンサルティング 第4版