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独学での1次試験短期合格に向けた自分の戦略(4月勉強開始)

 

 

振り替えるにはまだ早いのだが、1次試験を突破した際の話をする。

 

自分は4月から試験勉強を開始した。科目合格ではなく、全科目の対策をして一次突破を目指した。(とはいえ、結果として何か科目合格すればいいかな、というスタンスでが正直なところである)。

 

4月から勉強を開始した場合、試験は4か月後の8月である。では、4カ月で一次試験を迎えるにあたり、何をしたか。12月の今、既に勉強を始めている人には役に立たないと思うが、ご参考まで、順次説明したい。

 

 

1 試験の全範囲の把握(敵を知る)

 当然ながら試験がどのようなものか知らなければならない。自分の場合、要点整理ポケットブックを利用した。本来であればスピテキを1からやっていくのが定石のようだが、時間もなかったので、いきなりポケットブックを読んだ。確か2週間で2冊を読み上げたと思う。

 

中小企業診断士 最速合格 要点整理ポケットブック 第1次試験1日目 2017年度 (旧:ポケットテキスト)
 

  

当然ながら、いきなりポケットブックを読んでも意味不明なところは多い。特に①経済、②財務、⑥情報、⑦中小、はよくわからなかった。他方、③経営、④運営管理、⑤法務はまあまあ分かった。全体で4割くらいは意味不明だったろうか。

 

だが、このポケットブックの読破によって、「全範囲をカバーした」という自信が持った。まあ、カバーしただけ、なのだが。それでも何かをつかんだ気がした。

 

2 過去問の試行による実力の把握(己を知る)

試験範囲をカバーしたら、次は、当然ながら演習である。というわけで早速過去問2年分(平成28、27年度)を解いてみた。平均正答率を以下に示す。

 

 

科目

①経済

②財務

③経営

④運営

⑤法務

⑥情報

⑦中小

得点

64%

46%

53%

52%

36%

38%

43%

所感

普通

計算無理

できそう

できそう

意味不明

意味不明

普通

 

6割正答した科目は、経済のみである。この6割正答もマグレに近い。

 

だが、4割を下回る科目も、予想した程はなかった。

 

とはいえ肝心なのは、得点より所感である。この2年分の演習で、以下のポイントを学んだ。この学びは自分にとって、重要であった。

 

・経営と運営は、そこまで勉強しなくてもイケそう。(初見で解ける問題アリ、新出の問題も多いため)

・まったく手がでない問題がある。(特に財務の計算問題、法務、情報)

・中小は、白書などの対策でイケそう。直前のみの対策で挑むこととする。

 

このように敵を知り、己を知った今、次は戦略を立てる。

なお、1.と2.で、4月をまるまる消化した。

 

3 戦略をたてる

戦略を立てる段階で、一次試験日まで3カ月しかなかった。当然遅れをとり、かなり苦しいと感じていた。まともな勉強法で挑んでは合格は無理だなと考え、以下の2点を重視した。

 

(1) ECRSを意識する

受験生ならご存知であろう、ECRS。Eliminate(排除)、Combine(結合と分離)、Rearrange(入れ替えと代替)、Simplify(簡素化)による改善方法だ。

 

この考えを使って、勉強法を吟味し、無駄なもの、優先度の低いものを徹底して排除した。某受験校TA〇の勉強スタイルだと、「スピテキ」→「スピ問」→「過去問」と進めるようだ。

 

当然ながらそんな時間はない。

 

時間短縮のため、「過去問」のみに絞ることとした(排除)。「スピテキ」の代わりに、要点ポケットブックで勉強を圧縮した(代替)。過去問を解き、理解できなかったところだけ調べるようにした(簡素化)。

 

つまり、自分の勉強は基本的に以下の流れで進めた。

1)過去問を解く

2)解説を読んで分からないところは要点ポケットブックを見る

3)それでも分からなければ、ネットか参考書で調べる

 

(2)歩留まりを高める

またしても診断士受験生ウケの良い単語を選んだ。歩留まりとは、「投入量から期待される生産量に対して、実際に得られた生産量」である。要は、「勉強したことを忘れない」の一言につきる。7科目の勉強で、1科目ずつやっていたら、2週目に入るころには全て忘れている自信(恐れ)が自分にはあった。よって、インプットに対して記憶量を高めるため、基本的には7科目を並行して勉強することにした。

 

では、何を並行して行ったか。それは、①経済、②財務、⑤法務、⑥情報の4つである。③経営と④運営は、そこそこできると踏んだので、土日のみ、時間に余裕がある時の勉強とした。⑦中小については、たまに手を出していたが、本腰を入れてやったのは直前のみである。

 

なお、①②⑤⑥を選んだ理由として、「意味が分からない問題」が比較的多い科目だからである。4割を下回る恐れがある科目として、この4科目を選んだ。

 

毎日勉強するため、朝起きて①経済、通勤時間に②財務、帰りの通勤時間に⑥情報、寝る前に⑤法務をやった。通勤時間のような日々発生する時間を利用したので、この習慣はほぼ毎日続いたと言えよう。週末はあまり勉強できなかったが、平均して1日3時間、週で20時間は勉強していたと思う。このため、1次試験は300~400時間をかけたと予測される。

 

(3)確実に得点する問題を半分選び、残り半分は優先度を避ける

各試験は、6割取れば良い。また1問3~4択に絞れることを考えると、難問で運任せの解答でも、3割は取れると見込んだ。このため、本番は以下の形で合格点をとる作戦にした。

 

・試験開始後、確実に得点できる問を半分選ぶ(90%の正答率→4.5割獲得)

・残りの半分は、捨て問とする(運任せでも30%の正答率→1.5割獲得)

あわせて6割、という塩梅である。苦肉の策であったが、致し方なかった。

 

 

この戦略に従い、5月~6月は繰り返し勉強を行った。その勉強内容は、後日、科目別に説明していく。科目にもよるが、基本的に5月は過去問ベースに勉強し、6月は浮き彫りになった弱点を補強する勉強をした。

 

そして7月。この頃には、ある程度点数も伸びていたので、問題の予測を立てていた。今年はあれが出るんじゃないか、この科目はこれが出るんじゃないか、と。その多くは当然ながら外れていたが、意味はあったと思う。

 

いずれにせよ、こうして短期間で一次試験は合格することができた。

 

 

以上が4カ月の過ごし方だが、簡潔にまとめると以下のとおりである。

4月 要点ポケットブックによる試験範囲の把握、過去問(2年分)の施行

5月 各科目の勉強(過去問ベース)

6月 各科目の勉強(弱点補強)

7月 各科目の勉強、出題問題の予想、模試

 

短期合格のメリット・デメリット

自分の1次試験の戦略は、1次試験合格という目的を達成したという点では、価値があったのであろう。だが、やはり突貫工事で合格した勉強法であって、以下のようなデメリット、そしてメリットがある点指摘しておきたい。

 

1 デメリット 知識の脆弱さ

自分の1次試験の勉強時間は短く、その学習内容も取捨選択した。最初から捨てて、勉強しなかった分野もある。会計の仕訳は苦手であり、中小企業施策の知識ストックも少ない。真剣に準備をして受験をした人に比べて、脆弱と言わざるを得ない。

 

そしてこの知識の脆弱さは、二次試験での弱みへと連鎖する。

 

2017年度の二次試験では、事例3が苦しかった。事例3は自分の知識を使って解答する問題も多く、特に影響を受けやすい問題であろう。さらに事例2も、過去にはコーズリレーテッドマーケティングといった知識を問う問題も出題されている。他の受験生が難なく解答できる問題で、事故を起こしてしまうリスクは否めない。

 

2 メリット 全体を見る力がつく

自分の戦略では、7科目を同時に進める策をとった。このため、特定の科目に深入りせずに、全体図を見渡すことができた。

 

柳田國男の言葉にこういうのがある。「細かいことへ入っていく癖を生じて、全体を見るような力を弱めたりなんかしたんじゃないか、とむしろ思っているのです。」

 

浅く広くの勉強だからこそ、中小企業という存在に対し、多面的に物事を見ることができるようになったと思う。とはいえ、一次試験を7科目受験して突破した人は、誰しもある程度この力はついているのだろうけれども。

 

 

以上が、パッと思いつくメリット・デメリットである。仮に二次試験に受かっていたとしても、まだ中小企業診断士としては未熟である点、他の人より自覚する必要がある。引き続き、常に知識を積んでいくことが重要だと感じている。

 

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