「議論がうまい」中小企業診断士になるために
最近読んだ、以下の記事は示唆にあふれるものだった。
コンサルタントだった頃学んだ「議論がうまい人」とそうでない人の5つの差異。 | Books&Apps
この記事を踏まえると、議論のうまい中小企業診断士、または「議論のうまい」解答を書く受験生になるには、以下がポイントか。
・自分の解答がベストだとは思わない。
二次試験の準備をする際に、過去問を解き、その解答を受験校の模範解答やふぞろい解答と比べた。そして「おっ、自分の書いた論点が加点対象となっている。これでベストだな」と思ったり、「自分の論点は書かれていなかった。ダメなんだな」と思っていた。
だが、この姿勢は適切ではないのだろう。
ふぞろいには解答候補となる論点が他にも多々載せられている。それぞれを見比べて、どの案が適切か、優先付けをすることがもっと大切だったのだ。もっといいアイデアはないか、そしてその理由や背景は何か、探ろうとする姿勢が大事なのだろう。
・必ず「事実」から始める。
議論がうまい人は、「事実」からスタートするという。実際に二次試験で書いた自分の答えや主張を見て、「本当にそうか?根拠はあるのか?思い込みではないか?」と自問自答する姿勢を持つべきであろう。思い込みのポエムは得点が低い、というやつである。事実に基づいた主張をするため、理由の記述が必要となる(もちろん、論拠は与件文から探すことになる)。
・「議論の目的」を忘れない
2017年度の二次試験問題は、生産管理のところでネットでの宣伝の話が出たり、マーケティングの要素も入ってきたように感じる。事例1では生産管理をにおわす問題も出た。このような状況でも動揺せず、「何を問われているのか」と同時に、「生産管理の観点で、企業の問題を解決する」という「目的」は、常に忘れないようにしたい。
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この他、「コンサルタントは、意思決定者でもなく、実行者でもない」というフレーズも印象的だった。中小企業診断士も、意思決定もしなければ、実行もしない。診断し、その方針を示してあげることなのだろう。だから、「言葉」が大事なのだ。相手に伝わる言い回しができるようにならなければならない。