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リーダーシップに関する本を20冊読み、お勧め書籍とともにエッセンスをまとめた①

 

 

「指示されたこと」が的確に早く出来るのではなく、リーダーシップをもって「自ら問題を発見し、解決できる」人材。

 

最近の社会で求められる人物像である。

というわけでリーダーシップについて勉強し、まとめた。

 

1 リーダーシップについて知る
  ①リーダーシップに関する理論・考え方
  ②リーダーになるためのプロセスと心構え

 

2 リーダーシップを身に着けていく

  ~ありたい姿を描き、現状の自分を客観視し、ギャップを埋める~
  ③自分の価値観を明確にし、組織の価値観と合致させる
  ④自分の特質と強みを知り、適したリーダーのタイプを選ぶ
  ⑤共通する力となる、思考力、決定力の鍛え方

 

この記事の目次

 

 

1 リーダーシップについて知る

(1)リーダーシップに関する理論・構成要素

そもそもリーダーシップとは何か。

 

定義は色々とあるが、私は以下だと思う。

 

「目的を持った集団において、各構成員が自発的に目的達成のための行動をとる。そんな状態をつくりだすこと」


これは遊びにも仕事にもあてはまる。

 

この定義をもう少しかみ砕き、行動レベルに落とし込んだものが以下になる。

 ①自分の価値観に基づくビジョンを抱き、
 ②そのビジョンに向けてまわりを巻き込み、
 ③ビジョンの実現に向けて行動する。

 

この3つのステップを、実現する、やり切るという強い意志になる。

この行動を可能とする姿勢や態度は、日々の訓練によって鍛えるものになる。まず自分で目標を明確にして、実現への計画をたて、まわりの人々からサポートを得て、計画を実行する。実行後は振り返って、成し遂げられたかどうか、成し遂げられなかったら何が原因だったのか考察し、次に活かす。このプロセスによって、少しずつ身に着けられるスキルとなる。

 

「自分の価値観に基づくビジョン」については、仕事・家庭・コミュニティ・自分自身、の相対的な重要度を分析して、各領域にどれだけの時間と関心を向けているかを考え、それぞれの満足度はどうか、各領域のゴールが調和しているか見て、形にしていく。

 

そしてそのビジョンをどう示し、まわりを巻き込んでいくか。

ビジョンの下には戦略や組織体制に対する考え、組織風土への理解が必要となる。①ビジョンを示し、②それに向けての戦略を示し(道筋)、③どういう体制で戦略を実行していくか、④組織体制の中で、誰がどういう部分を受け持つのかという人事について考え、⑤カルチャーや組織風土を配慮する。これがバックボーンとして必要となる。リーダーは資源配分の決定力を持っており、メンバーの納得いく形で決定していく必要がある。

 

またビジョンを示しただけではなく、そこに向けての行動として、①目的またはゴールを設定し、②現在地がどこかを認識し、③組織としての活動をしていく時間の経過の中での環境変化を読み、④どういう戦略をとって現在地から目的地まで辿り着くか策定し、⑤直接任務にあるものを励まし、叱咤して実行すること、が日々の業務として必要となる。現在と未来、そして短期と長期を見据えて取り組んでいかなければならない。

 

 

さらに真のリーダーは、「組織のメンバーとは常にまったくレベルの違う責任を負っている」という意識を常時持たなければならない。その責任を果たすためには、常に人の何倍も速く頭を働かせなければならない。常に勉強もしなければならない。夜を徹してでも考え抜かなければならないこともある。リーダーは組織のメンバーと責任を分かち合うことはできない。

 

自分自身の人生のリーダーは自分だと考えると良い。

 

 

あわせてリーダーシップには様々なタイプがある。そして個人にも特性がある。人と人の営みであり、「人」はそれぞれ多様な個性が存在する以上、誰にでも当てはまる絶対確実なリーダーシップなどない。それぞれの特性について知り、その特性にあったリーダーシップを目指すのが良い。それはストレングス・ファインダーから見出すことができる。 

 

加えてリーダー像は、環境条件と、チームメンバーの特質によって何が有効となるか変わっていく

 

集団の置かれた状況が好ましい状態、好ましくない状況では「タスク志向型」が良い業績を残し、普通の状況では「人間関係志向型」が良い業績を残す。さらにパス・ゴール理論という、「リーダーシップの有効性は、リーダーのとる行動によって、部下が動機づけられるかによる」という考えも見落とせない。部下が動機づけられるには、「部下がうまく目的・成果(ゴール)に到達するために、どのような道(パス)をたどればよいのかをリーダーが把握し、有効な働きかけをすることが必要だ」とある。このため有効なリーダーの行動は、集団がどのような環境的条件にあり、部下の要因(能力や性格、経験等)を組み合わせて異なってくる。

 

例えば、タスクがあいまいだったり、チーム内にコンフリクトがある場合、部下の自立性や経験値が高くない時は「指示型」のリーダーが求められ、部下の能力や自立性が高く、自己解決意欲がある場合は、「参加型」が求められる。なお似たようなシチュエーショナル・リーダーシップ理論(SL理論)では、就任したばかりは「指示型」、1人でできる範囲が増えてきた段階は「コーチ型」、スキルも身につき非定型型業務に対応できる段階は「援助型」、十分に成長した時は「委任型」が良い。

 

またリーダーシップのタイプのひとつに、倫理観や精神性に軸足を置くサーバント・リーダーシップというものもある。メンバーはやりたい気持ちで行動し、言われる前に行動する。リーダーシップの特質として、傾聴、共感、癒し、気づき、納得、概念化、先見力、執事役(一歩引く)、人々の成長への関与、コミュニティづくり、などがある。「コーチ型」から「委任型」へ誘導するようなイメージであろうか。「何を」から、「なぜ」へ徐々に移行していくことが大事となる。

 

このように環境やメンバーによって変わるリーダーシップであるが、一般的なリーダーシップの構成要素は以下のものとなる。(W.G.ベニス元教授)

 ・指針となるビジョン:

  リーダーシップは公私において自分が何をしたいのかはっきり理解している。
  難局に直面した時、失敗をおかした時でさえ、貫く強さを持っている
 ・情熱:人生に対する情熱であり、自らの役割、職業、行動方針に対する情熱。
 ・誠実さ:自分を知ること、率直であること、そして成熟している事
 ・信頼:信頼は要素というより、その結果。
 ・好奇心と勇気

  あらゆるものに興味をもち、どん欲に学ぶ。

  すすんでリスクをとり、実験し、新しいことに挑む。

 

カリスマ的リーダーは、以下のような要素もあわせて持っている。
 ・現状との関係:基本的に現状否定・変革につとめる。そのために高い感度をもつ。
 ・将来の目標:現状とはかけはなれた理想化された目標
 ・信頼性:多大な個人的リスクやコストをも顧みない情動的唱導
 ・現存する秩序を変革するために因襲にとらわれない手段を使う専門家
 ・伝統に従わない、反規範的

 

あと企業で効果的にインフォーマルなリーダーシップを発揮していた人の4つの共通項には以下のようなものがあるという。


 ・理想表現:職場のありたい状態、仕事のポリシーを自分なりに明確に描いていた
 ・課題研究:

  対話によって課題を掘り下げ、アイデアを早く小さく試し、解決策を磨いていた
 ・信頼構築:実力・実績を築きコミュニケーション・他者支援を重ねていた
 ・連携開拓

  自分と他者の強みを知り、連携のための働きかけを組織の枠を超えて行っていた

 

 

このように自分の特性を知り、そして有効なリーダーシップ象について考え、どのリーダーシップであれば自分が発揮できるか考えることが必要となる。

 

しかしながら資質や特性だけではリーダーシップの有効性は世間から認められることはない。大事なのは行動である。集団の目的達成や課題解決に関する機能に関わるP(Performance)行動と、集団の維持を目的とするM(Maintenance)行動という、二つの因子から考えるPM理論があり、両方へ関心をもって行動するリーダーが大きな成果を残し、高く評価される。

 

 ビジネスを進める上で、「人を動かす力」や「影響力」にも注意を払うべきである。力には、「公式の力」、「個人の力」、「関係性の力」があり、また会話のもって生き方などから生まれる「影響力」(例:返報性、コミットメントと一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性)もある。人を動かすための話の設計についても知っておく必要があろう。(①ありたい姿を描き、②状況の分析を行い、③基本スタンスを定める(戦う/逃避/協力/順応)、④アプローチを考え、⑤実行する)

 

ただ、リーダーシップとはやはり「地位」や「権力」のみをもって発動するのではなく、人々が望む素晴らしい目標による「共感」「共鳴」を得て支持者を広げていくこととなる。チームメンバーとの「関係性」については、「タックマンモデル」を知っておくと良い。最初は形成期(出会ったばかりで必要なのは「会話の量」)で、次に混乱期(ぶつかり合って、お互いを知る忌憚ない会話。「会話の質」)、統一期(足並みがそろう、「納得感」)、最後に機能期(結果が出る、「祝福」)を経ることが大事である。自然に人がついてくるのがリーダーである。

 

関係構築においては、マネジメントの人間観についても知っておくべきである。人は、報酬を重視した経済人(X理論・科学的管理法)、作業者の心的態度の変化による社会人(ホーソン実験)、自己実現人(Y理論・欲求階層節)などのタイプがあるが、実態は複雑人という一般化できない複雑なものとしてとらえるのが適切であろう。

 

リーダーとは経験がなくとも務まるものである。部下の力を最大限に利用できる人こそが、リーダーなのだ。リーダーシップとは才能の問題ではない。それは学習し掴み取るものである。

 

 

なおリーダーシップについて考えるにあたり、フォロワーシップについても知識を持っておくべきであろう。リーダーシップの成否を決定するのはフォロワーの存在である。 フォロワーシップの構成要素としては、以下のようなものがある。より良いリーダーになる前に、まずは自ら優れたフォロワーシップになるのが良い。

 

 ・チーム・プレイヤー:

  他者と積極的に協力して働こうとする意欲。

  力をあわせて努力する事や協働することを重視
 ・肯定的態度:他者を尊重し、援助し、支援しようとする姿勢。

  柔軟さ・寛大さ、忠誠・支持、誠実などもある。
 ・主導的・能動的行動:

  問題や案件を進んで捉えにいき、立ち向かい、解決しようとする意欲
 ・コミュニケーションスキル:

  周りの人の意見に理解を示し、うまく話を取りまとめ、意見交換できる。

  リーダーのアイデアや意思決定や方針に対して建設的に意見できる
 ・マクロな視点そして全社的な目的の観点から取り組み、責任感がある、

  信頼できる、使命を自覚している
 ・当事者意識:担当するいかなる仕事でも、責任を全うし、

  権限や影響力をふるうことを重視

 

(2)心構え:リーダーシップになるまでのプロセス

ではどのようにして(1)で紹介したリーダーになっていくか。

 

まず前提として持っておくべき心構えは、リーダーシップは今すぐ発揮する、ということである。

 

出来ない部分については、次回からどう改善すれば良いかを学ぶ。この姿勢が必須となる。最初から全てを求められる以上、年上のコンサルタントとの能力の差、また年下のコンサルタントであっても自分より優れた人物との能力の差を前に、スキル差、経験値の差を強烈に意識して、向上を図らなければならない。リーダーになろうと思ってリーダーになった人はいない。リーダーは自らの行動の中で、あくまで結果としてリーダーになる。はじめからフォロワーがいるのではなく、結果としてリーダーになるプロセスにおいて、フォロワーが現れてくる。

 

「リーダーシップMBA」では、①集団の規範に理解を示す(同調性)と②集団の目的に貢献する(有能性)によって、「信頼の貯蓄」が増えていき、フォロワーからの集団の変革が期待され、リーダーシップを発揮して集団を変革する、という流れになる。

 

また集団を変革するためのプロセスには8段階があり、①危機意識(緊迫感)を高める、②変革推進のためーの連帯チームを築く、③ビジョンと戦略を生み出し、④変革のためのビジョンを周知徹底し、⑤従業員の自発を促し、⑥短期的成果を実現し、⑦成果を活かして、さらなる変革を推進し、⑧新しい方法を企業文化に定着させる、となる。

 

「役職が先でリーダーシップが後」なのではなく、必要なリーダーシップをもっていることが証明されて初めて役職に就くのである。マネジャーに昇格する人は、マネジャーになる前に「マネジャーとして十分なリーダーシップを、すでに発揮しているから」マネジャーに昇格するのである。常に実績が先で、役職は後。なお、マネジャーは管理者という役職にすぎない。求められる業務は、部下の労務管理であり、組織内の個々の仕事の進行管理や品質管理、予算管理である。

 

何よりもまず、自分自身のリーダーになると良い。

 

 

そしてリーダーシップは、なにもマネージャーやリーダーだけが発揮するものではない。メンバーの誰もが発揮するべきものであり、「当事者意識」を持っておかなければならない。当事者意識をもって、組織の目標達成に向け全力を向けられるような環境を作れることが必要である。リーダーはプロジェクト内の全体像を俯瞰する立場で、各メンバーが担当する細かいところまで把握することではない。

 

何より重要なことは、リーダー以外の人も含めて、「リーダーの仕事は、周りの人を楽しくさせることではなく、なんとしても成果を出すこと」と理解すること。強い信念と情熱を持つことが必要。強い信念と情熱を持つには、愛をもつ。愛がなければ情熱は生まれない。常に何かを愛している事。

 

そしてこれが自然の状態でなることを目指す。リーダーシップとは強いられて持つものではなく、自分の幸福を感じるためのハイの状態が、そのままリーダーシップの発揮につながることが望ましい。

 

 

このような意識をもって、自らのリーダーシップを発揮していく必要がある。そのためのチャンスを待って行動していくのだが、そもそも今すべてがチャンスだという姿勢で挑むべきである。チャンスが来ないなら、作っていく。自発的に行動する必要があるが、変化のときこそリーダーシップの発揮のチャンスである。一度たてた目標は、あきらめずにやりぬき、メンバーにも行動を促していく。

 

外の世界を観察すること、空いた時間で情報収集をすることも大切である。内とも外ともつながりを深め、アイデアを流れ込ませ、チャンスをつかむ準備をしておくのだ。何かを実施するにあたっては、実験し、リスクを取っていく。小さな勝利を重ね、一歩ずつ進み、小さなことをたくさん試す。小さな勝利は、良い結果をうむ。

 

いきなり大きなチャンスを生み出すのでなく、小さい積み重ねによって、チャンスを作っていく姿勢が大事。誰かが始めたパレードに参加して一緒に延びるのもいいことだが、自らパレードを起こして、その先頭にたつ、そういう気概も大事です。好奇心をもって職場を眺め、自社にとって重要になりそうなテーマを見つけたら進んで加わる。会社で誰も変化を起こす人がいなかったら、自ら変化の波を起こすことにチャレンジする。(この姿勢については、電通鬼十則が参考になる。)


 

とはいえ「行動せよ」といっても、なかなか行動できない人も多いであろう。行動に移すには、情熱だけでは不十分で、考えやスキルが必要になってくる。

 

グロービスでは、リーダーが備えるべき能力要件を、以下の5つに分類する。①~③をベースに、④と⑤で表れてくる。特に「行動」というものは、意欲・意識・考え方やスタンスを底辺として、そのうえに能力・知識があり、最後に行動としてあらわれてくる。①②③が足りないと感じる人は、そこを鍛えるというのも必要なステップである。

 

 ①ビジネス・フレームワーク
 ②コンセプチュアル・スキル:

  状況を構造化し、問題の本質を把握し、最善の解決策を導き出す能力
 ③ヒューマン・スキル:

  組織においてプランを実現するために必要な、非定型的な対人関係能力
 ④態度:現在の行動に先立つ思考及び経験が表出されたもの
 ⑤行動:

  意識や心的要因、態度をベースにして、特定の状況に応じた行動の特性

 

そして行動へとつながる切欠として、クルーシブル(厳しい試練)を経験している事である。

 

それは「忍耐と信念を厳しく試されること」を意味する。さらに経験から謙虚に学び、より高い次元に自身を成長させようとする強い学習意欲も必要であり、状況を認識し、チャンスと見ればつかみ取る能力、あるいは、変化や敗北をものともせずにいきていく「適応力」もあると良い。逆に学歴や家庭の裕福さは関係がない。

 

経験からいかに学べるか。経験そのもの以上に、経験をどう解釈し、そこからどのような教訓を得たかということ。具体的な体験→内省的な観察→抽象的な概念化→積極的な実験、の繰り返しとなる。

 

成長を感じないのであれば、異動を希望するなりなんなりしよう。

 

なお、実況中継型マネージャーは不要。経験した出来事をそのまま報告するのではなく、そこからどんな解釈をし、それを次のアクションにどうつなげるのかを説明できる事に価値がある。厳しい試練と、高い学習意欲が必要である。

 

 

なお、リーダーになれないなら、有能なフォロワーになるのも一つの手である。独自の視点や価値基準で思考し、上司にも積極的に働きかけをするタイプとなり、将来はみずからも優れたリーダーになっていく。