ダニエル・ピンクの新刊「When: The Scientific Secrets of Perfect Timing」
感情は、10:00~12:00にポジティブに向かい、13:00を過ぎてガクッと下がる。そして、また16:00から上向きになる。それが一般的な人の傾向だそうだ。
ダニエル・ピンクの2018年1月に発売された新刊「When」はこのようなことを研究し、主張している。1日のどの時間にどのような傾向があるか、科学的な根拠とともに示す。また、一般的な1日のリズムを学ぶことで、他のひととも調和がとりやすくできるようにすることが重要という。
ちなみにこの本、アメリカでベストセラーになっている。筆者は、「ハイ・コンセプト」や「モチベーション3.0」がベストセラーになった、ダニエル・ピンクである。「When」も、日本でもそのうち翻訳されることであろう。
筆者について
筆者はエール大学で法学博士号を取得し、アル・ゴア副大統領の首席スピーチライター等を務めた後、フリーエージェントを宣言。NYTやワシントンポストなどの記事や論文を執筆している。
新刊のレビュー・感想
「When」では、世の中で最も大事なものは「タイミング」だと主張する。ビジネスを始めるタイミング、スケジュールを作るタイミング、誰かに対して真剣になるタイミング。しかしながら、適切なタイミングがありながらも、我々は本能やなんとなくで物事を決断しているという。
これは非常によく分かる。仕事をしていても、「朝こそ全て」という言葉があるように、早朝や午前中は仕事にも集中しやすい。午後にお昼を過ぎてからは気持ちが停滞し、夕方から夜にかけてやる気が出てくるのも分かる(だから残業ばかりする人がいるのだろう)。
色々とグラフや事例は与えてくれるが、「気持ちは朝にポジティブになり、午後に一度下がり、また夕方から上がる」というのが基本だと思う。午後にはスランプに陥りがちなので、ルーチンな仕事や単純作業を行い、夕方からまたひと踏ん張り、というのが業務効率を高める上では良いのであろう。また自分の場合、午後イチは読書を行うこともある。
筆者に言わせると、一日のうちいつ勉強するか、いつ仕事をするか、最初のコーヒーを飲むタイミング、というのは、全てが重要なのだ。過去のベストセラーでは、モチベーションややる気の出し方を述べてきたが、この本ではスケジュールとともに確たるものにしていく内容である。このため、過去のモチベーションに関する本などと一緒に読むと良いと思う。
特に私は今、中小企業診断士の試験勉強をしている。やる気が出ない時は、どの時間にどのような勉強を行うべきか、改めて見直すようにしたい。
When: The Scientific Secrets of Perfect Timing
- 作者: Daniel H. Pink
- 出版社/メーカー: Riverhead Books
- 発売日: 2018/01/09
- メディア: Kindle版
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